私と君の確かな出来事
どうやら私以外には、誰も見えていない。


自分自身で『死んでる』とか言ってる。


で、人の腕がぶつかる事無く体をすり抜けた。


――これらの事実を組み合わせて、導き出される答えはただ1つ。


今私の目の前にいる、この男の子は




ユ ー レ イ だ。




「出、出たぁ~~~~~っ!!」


あり得ない、あり得ない!!


幽霊見ちゃうだなんて、あり得ないぃーーーっ!!


「蕾!?どこ行くの!?」


「オイ!」


私は恐怖のあまり、思いっきりその場から走り出した。


後ろで梓灯と郁史が何か叫んでいる。
< 39 / 325 >

この作品をシェア

pagetop