私と君の確かな出来事
ア…アレ?もしかしてコレって、しちゃいけない質問だった……?


「あ、あの…?」


ゆっくりと幽霊の顔を覗き込みながら声をかけると、幽霊はパッと手を離して私を見た。


何だかとても……とても苦しそうな瞳が、私を射ぬく。


「分かりません……車に跳ねられたって事は記憶にあるんですけど、どうして外にいたのかは覚えてないんです。と言うか……生きてた時の記憶が殆ど無い状態で………」


「えっ!?どゆ事!?」


思わず大きな事を出して尋ねると、彼は遠い目をしながら話してくれた。


まず昨日、自分は外を歩いていた。
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