私と君の確かな出来事
「でもどうして家に連れて来てくれたんですか?オレ姿誰にも見えないし、暑さも寒さも感じないんだから、別に野宿でも良かったのに」


「いいの。幾ら幽霊でも困ってる人一晩外にほっぽり出すなんて出来ないって、昨日言ったでしょう。後さんも敬語もいらないとも言ったハズだけど?」


一旦部屋の外に出て貰い、制服に着替えてから一緒に階段を降りる。


私が睨むと、ヤツはウッと言葉に詰まった。


「私達同い年なんだから、普通に接してよ?―――…一流」


国北 一流《くにきた いちる》、17歳。


コレがこの幽霊少年の名前と年齢だ。
< 65 / 325 >

この作品をシェア

pagetop