私と君の確かな出来事
リビングに入る直前でムゥと睨むと、一流は気マズそうに私から目を逸らした。


「分かった……蕾って呼ぶ」


数秒後、観念したのかようやく敬語とさん付けを解除した一流。


「分かればよろしい」


私がニコッと微笑むと、一流がまたちょっと赤くなった気がした。


あーー良かった。タメだって判明したのに、敬語だと変な感じするんだもん。


「じゃあ私朝ご飯食べるけど、耐えられる……?」


ホッとしたのも束の間、私の声はツートーン位低くなった。


さっき一流自身が言っていたけど、彼は暑さも寒さも全く感じないらしい。
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