私と君の確かな出来事
やっぱり一流は幽霊なので、お腹も公園で目覚めた時から何も食べていないのに、全く空かないんだって。


そんな一流の前でのん気に朝食だなんて、気が引ける。一流ニオイや音はきちんと分かるから尚更だ。


「大丈夫です…大丈夫だよ。だから蕾は朝ご飯きちんと食べて」


ぎこちないながらもタメ口で返す一流は、笑っているけど少しツラそう。


胸にズキッと痛みが走るも、私がご飯食べなかったら一流が気にする。


「分かった……おはよう皆」


私はあえて何も言わず、リビングの扉を開けて中に入った。


「おはよう蕾。今日はパンだからね」
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