私と君の確かな出来事
夏なのにかいた冷や汗を拭っていると、教室の扉を開けて元気良く入って来る3時間目の化学担当教諭。


まるで体育の先生みたいに日焼けした肌は、本当に化学の先生かと疑いたくなる程。


「あ~~先生来ちゃった!じゃあね蕾。また後でね!」


「うん。じゃあね」


パタパタと自分の席に戻る梓灯に手を振りながら、私も教科書や筆記用具を机の中から取り出した。


私と梓灯は現在高2で、同じクラス。


去年も同じクラスで、色々と楽しかったなぁーーー…


「…かい。堺!!」


「えっ!?」


「早く宿題持って来なさいっ!」
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