私と君の確かな出来事
あの時は一流が本拾おうとしてムリで、私がまた近づいた途端に拾い上げられたから、“もしかして……”ってなった。


ペン持たせて離れたら落ちて、プリント持たせてまた離れたら落ちて……これ何度繰り返したか。


「資料室でオレが物に触れなくなった時って、=蕾が離れた時だろ?その距離が毎回同じ位な事気づいてた?」


「ハァ?マジで!?」


ボーーーッと回想していたら、一流にビックリする事を言われた。


「マジ。多分オレ蕾と一定の距離以内だと、見えないけど実体持てる幽霊なんだよ」


驚く私を余所に、淡々と語る一流。
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