隣の席の被り物系男子。

「ごちそうさまでした。」

「よしっ!!
じゃあ、帰る?」


麗とはご飯を食べるだけで解散ってことが多い。

なぜなら、あたしの服がダサいから。

オシャレに興味ないし、別にいっかなぁって。

いつもTシャツにジーパンという女子高生にあるまじき姿。

麗のとなりにあるのが申し訳なるくらいのだささ。

でもだからといって、オシャレしようって気にはならないし。


「新しくできたデパート行かない?」


こうやって麗は誘ってくれるけど、一緒に歩くのはきっと恥ずかしいだろうから…


「ううん。
行くならいってきなよ。
あたし、デパートは興味ないしさ。」


いつも断りをいれてしまう。


「波瑠…行こうよ?」


ごめんね、麗。


「いま、頭ん中ごっちゃごちゃだから整理したい。
ごめんね、誘ってくれたのに。」

「ううん。
大丈夫だよ。」


それからどちらともなく手を振ってバイバイをした。

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