大家様は神様か!

とは言いつつ心配してくれるむっちゃんに感謝し、暫く目を冷やしておく。


「で、何があったんや」


むっちゃんが私の前の席に座り、椅子を逆にして向かい合った。

短いスカートで足を開いているのに、パンツは見えない。

別に見たいわけでもないけど、むっちゃんの七不思議の1つだ。


「……………隣人トラブル」

「とは思えん位荒れとるで」

「事実だもん」


隣人トラブル。

簡潔にまとめてしまえば、それだけの事なのだ。

今までちょっと優しくしてくれていた隣の大家さんに彼女がいて、うっかり仕事の邪魔をしてしまっただけ。

………うっかりですまされないけど。


「………事実だもん…」


またじわりと涙がせりあがってきて、私は慌てて拭った。

< 126 / 144 >

この作品をシェア

pagetop