大家様は神様か!
「とにかく、ポットについでみようかな」
沸かしたてのお湯をそっとポットに入れ、適当なスプーンを出す。
「いざ尋常に!」
匙山盛りの茶葉をお湯の中に落とし、蓋をした。
待つこと数分。お湯がいい感じに色付いてきた所で、常備されている砂糖を探す。
綺麗な茶色に染まった紅茶をカップに注ぎ(右京さん方式は諦めた)、お盆に乗せた。
「砂糖は2本、砂糖は2本……」
大家さんの要望を思い出しながら、スティック砂糖を探す、も、見つからない。
スティックタイプは無いと判断し、透明のケースに入った砂糖を探した。
案外すぐに見つかり、それを大さじで2杯入れる。
「ちょっと多いかなあ……」
ティーカップに入った紅茶に溶けていく砂糖を見ながら、ふと不安に駆られた。