大家様は神様か!

「彼女さんでしたか、失礼しました。では、試着室に行きましょう」


きっと喉の奥まで『ロリコン』という言葉が出かかっている筈なのに、店員さんの表情は涼しい。


「ねえ、ゆ、裕。何するつもりなんですか」

「花の女子高生の普段着が制服だけなんて、寂しいでしょ」


彼氏に任せなさい、と冗談めいた調子で言われ、私は促されるままに試着室に入った。






「こちらはどうですか?」

「いや、これも似合う」

「あちらに色違いならありますが」

「もうちょい明るい方がなあ」

「お客様はスタイルが良いので何でも似合いますね」

「でしょ?だからこれもいけそう〜」


これ、と差し出された牛柄のチューブトップ。

きらめいた瞳と牛柄を交互に見て、私はだまってチューブトップを振り払った。


「んなもん着れるか――――っ!!」


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