大家様は神様か!
よくもまあ、そんなこっ恥ずかしい台詞が堂々と言えるもんだ。
小説家というのはみんなこうなのかと疑問に思いながら、大家さんに続いてエスカレーターに乗った。
「次は何だろう、アクセサリーかな?」
「まだ買うんですか」
「もちろん」
大きく頷いた大家さんに半ば呆れながらも、この状況を楽しんでる自分がいる。
――――私が脱いだ制服は、紙袋に入れてもらい、大家さんが持っていた。
じゃあそれで、と手慣れた様子でカードを出した大家さん。
何も言わずに荷物を持ってくれている。
この人は、もしかして、本当は、
とても、優しい人なのかも知れない。