大家様は神様か!

(これ以上余計な事言わないでくれ)


クラスメイトによる切実な祈りは届かず、今日のHRもまともな話はなかった。


▼△▼△▼

「宮川センセ、何であんな怒るんやろうな。別に結婚なんかせんでもええやろ」


パック入りのいちごミルクを飲みながら、むっちゃんは首を傾げる。

慌ただしく午前中の授業が終わり、昼食の時間だ。

いつも通りむっちゃんが私の席に来て、一緒にご飯を食べていた。


お弁当に入っていたプチトマトをつまみ、彼女に返答する。


「そりゃ、先生にも色々あるんでしょ。大人の事情ってやつが」

「ほー。毎朝チョークを1本無駄にせないけんほどの事情がなあ」

「チョークが無駄になってるのはむっちゃんのせい」

「ウチは思た事言うとるだけや」


こりゃ駄目だ、と肩をすくめた時、後ろから睦月、と言う声がした。

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