First Letter〜1年間の夢物語〜
教室に戻ってくると、相原は眠っていた
トントンっ
「おーい、相原君?」
「……んっ?」
眠そうな声を出す相原に、不覚にもドキッとしてしまった。
「日誌、ありがとね?」
動揺を隠す様にそれだけをいって自席に座る。
なによ、急に……
自分の頬が火照っていることに気づいて、余計に動揺してしまう。
苦手なやつだと思ったんだけどな…
「瑠昂、おは…
どしたの?顔紅いよ?」
うっわ、タイミング悪いなぁーもう
「気のせい、気のせい。
それより莉子、今日の授業なに?」
「は?あんた荷物なに持って来たの?」
「え、何ももってないよ?」
はぁー。呆れた。
顔にでてますよ、莉子さん??
だってさ、昨日話聞いてなかったんだもん。
「まあ、1日目だし、いきなり授業に入ったりはしないと思うし。なくても大丈夫だとは思うけど……」