First Letter〜1年間の夢物語〜
キーンコーンカーンコーン
授業の終わりを告げる鐘
「明日から進めて行くから、忘れ物するなよー。」
捨て台詞の様にいって教室を後にする先生。
「やっぱりなにもしなかったでしょ?」
「まあ、そうだけどさ。」
自信満々にいう私に莉子は呆れていた。
ガラガラ
「日直ー、悪いけど教材運ぶの手伝ってくれー。」
次の授業の先生らしい人が呼ぶ声
………
「瑠昂、呼ばれてるよ?」
めんどくさいなぁ、もう……
「ちょっと行ってくる」
「いってらっしゃーい」
莉子に見送られて、いつの間にか先に出ていた相原の後を追う。