First Letter〜1年間の夢物語〜
「今日は二週間後に迫ってきている遠足の班決めをするぞー!人班4人から6人の班だ…」
渡辺先生の長い説明は半分以上聞き流しながら、隣で寝ている昂哉を見る
多分いつもの4人で固まることになるよね…
昂哉と一緒、
前までは嬉しかったけど今は…
憂鬱…
「やっぱりお前ら一緒の班になったのかよ」
「あったりまえー!」
「まあいいけど、班が決まったら班長とどこ行くかをこの紙に書いて提出しろ」
拓斗がもらって来た紙について、多分渡辺先生の真似なんだろな、一人二役で説明してくれる。
班長はごめんだ…
「はは、瑠昂、班長は嫌だって顔に書いてあるよ?」
「うん、嫌」
「俺も遠慮する」
昂哉……
予想通り同じ班になったけど、本当は嫌だったりするのかな…
聞いたい。でも怖い。
ねえ、昂哉
本当はどう思ってるの?