First Letter〜1年間の夢物語〜
第二章 なつ
季節は巡り、春から夏へ
蝉の声と風鈴の音が夏を引き立てる。
「宿題、する気出ないーーー」
こうも暑いと勉強しようなんて気は起きない。
遠足がおわってから、昂哉とはまえみたいに話せるようになった。
それはすごく嬉しい。
でも、その代わり…
大原と昂哉、遠足で2人で水族館にいたんだって…
付き合ってるらしいよ。
大原が迫ったらしい
格好の噂話の標的となっていた。
まあ、別に気にしてないけど。
でも、昂哉はモテるから…
私なんかじゃ釣り合わないって思われてるんだろうな。
特にすることもなく、ゴロゴロしてると
ピコンッ
莉子からだ…
"瑠昂、あーそーぼ!"
またか…
夏休みに入ってからほとんど毎日誘いが入る。
嬉しくないわけないけど、流石に毎日外にいくのは正直めんどくさい…