First Letter〜1年間の夢物語〜
「遅れてごめん!」
それから十分ぐらいして昂哉はやってきた。
久しぶりにみた昂哉…
心が踊っているのを感じた。
「よし、行くか!」
今日の目的地は遊園地。
京都で行けなかったから、って事で莉子の提案だった。
「混んでんなぁー」
夏休みだってこともあって、遊園地は人集りが…
うわぁ。
帰りたいかも…
人が多いとこは好きじゃないんだけど…
でも、、、
隣で目を輝かせてる莉子と拓斗を見たら帰りたいなんて言えない。
「「はぁー」」
ため息が重なる
「相変わらず息ぴったりだよな」
「「うるさい」」
このやりとりが懐かしく、居心地がすごく良かった
幸せだし、充実してるって感じられた
もうこの時間を失いたくないって心から思ったんだ。
なのに、気づけなかった。
昂哉のことを好きになっていたことに
気づいたときにはもう遅かったんだ…