傷を負った私を助けたのはヤクザでした。【完】
お酒の匂いがする。
足はガタガタふるえてる。
「なんでここにいんの?ねえ」
ニヤニヤニヤニヤ気持ち悪い。
腕を掴まれ、身動きとれない。
あぁ、もうダメ。
「散れ」
その声とともに掴まれた腕が解放された。
百「鳩…」
「鳩…お前が…?」
鳩「名を知ったなら殺られる前に散れ」
そう言うとバタバタと逃げていく男達。
鳩「分かっただろ?こういう世界にお前は要らない」
あたしは鳩の腕を掴んだ。
百「鳩、あたしは本気だから。玲真のために…強くなりたい」
鳩「それがアイツのためだと言うのなら、今すぐあいつの元へ行った方がアイツのためだと思うがな。」
百「それに、聞かせて欲しい。お母さんのこと。」