傷を負った私を助けたのはヤクザでした。【完】
聞かなきゃよかった?
ううん。
聞いてスッキリしたかもしれない。
なんとなく心のどこかで思っていたのかもしれない。
あたしのせいで起こったことだと。
あたしに教えてくれた康介は、今も病室の外で見張りをしてくれている。
こんなことになったのはあたしのせいだ。
例えそれがきっかけだったとしても…。
あたしはベッドの横にあった紙とペンを取り出し、書き始めた。
空はもう…暗くなりはじめていた。
あたしの意思は固い。