傷を負った私を助けたのはヤクザでした。【完】
なんで?と思いながらも窓を開けた。
百「なんで…」
またあたしに脅迫を…??
そう思うと、自分でも顔が歪んでいくのがわかった。
鳩「お前、ここを出たいんだろ?手伝ってやるよ」
左手で窓の淵を抑えながら右手をあたしに差し出すと男。
ここは何階だとおもっているのだろうか。
こんな高いところまでどのように来たのか…。
何であたしを助けると言うのか。
そもそも男の名は?
疑問だらけで頭がいっぱいになるあたしをめんどくさそうな顔で見つめる男。
鳩「話は後だ。乗れ」
そう言って彼はあたしの前に背中を向けてしゃがんだ。
背中に乗れと…おぶられろと言われているのだろうか…。