傷を負った私を助けたのはヤクザでした。【完】
鳩「いちいちめんどくせぇな」
そういうとあたしを強引に背中に乗せ、窓の淵に乗ったかと思うと体が急降下した。
そ、そのまま落ちるのかー!!
体が浮く感覚がジェットコースターに似てる…。
怖い怖い!
そう思ったのも一瞬で、タッと軽々と地面に着陸した。
重力はどうなってるんだ…。
おぶられたあたしはそのまま男が走る方向ではない…今あたし達が脱出した病院を見ていた。
それに気づいた男。
鳩「さっそく出たこと、後悔か?」
百「そ、んなわけ…!」
なくもない…かも。
あたしは昨日、玲真の顔を結局見ずに病室に帰った。
見れなかった。
見ていたらもう少し…もう少し、決心が固くなっていたかな…なんて我儘。