今日も君に翻弄される。
その時点で保護者に人気。


入る条件に顔がある、なんてまことしやかに噂されるくらいイケメンが多いから、面食いな女子に人気。


交友関係が広い人が多いから、友達の友達が友達を呼んで、男子だってたくさん来る。


出店に特別何かがあるわけじゃないけど、行ったら三日間全部回ろう、来年も来よう、となること間違いなし。


特別じゃなくても、一つ一つが素敵で、総合評価がすごく高い。


そんな文化祭だから、人数が毎年大変なことになるのだ。


『化学室だよね?』

『うん。三階』


和泉くんによれば、和泉くんの学校の基準に参照すると、化学部さんは毎年来客数が少ない方らしい。


そんな中、先輩に悪ノリされて、半ば強引に外回りが多いシフトを組まれてしまい、拒否権がなかった去年の和泉くんは。


しぶしぶ客寄せに駆り出されて、大変な目にあったとか。


今年は部長権限で客寄せは一年生に丸投げして、なんとか難を逃れたらしい。


『了解です。じゃあ当日十三時に!』

『待ってる』


今からわくわくして、何だか眠れなさそうだった。
< 208 / 261 >

この作品をシェア

pagetop