今日も君に翻弄される。
「あの、わたし、ここで待ち合わせしてるので」
動けないと控えめにお断りしてみた。
「じゃあその人来るまで時間つぶしませんか。休憩場所使っててもいいですし」
「えっと」
「ずっと立ってたら疲れるでしょう? 入り口近くに座れば、その人が来たらすぐ見えますし」
「えーっと……」
にこやかに言われても、頷くわけにはいかないのだ。
絶対絶対、駄目なのだ。
座ったら最後、目の前で配られるお菓子に釣られてしまうのは自明の理。
だめったら、だめなのだ。
「いえ、あの、もうすぐ来ると思うので」
我慢、我慢しようわたし、
「じゃあその方来たらぜひご利用を!」
「え、あ、はい、相談し」
「――僕は嫌だ」
よく知っている声が、不機嫌に響いた。
動けないと控えめにお断りしてみた。
「じゃあその人来るまで時間つぶしませんか。休憩場所使っててもいいですし」
「えっと」
「ずっと立ってたら疲れるでしょう? 入り口近くに座れば、その人が来たらすぐ見えますし」
「えーっと……」
にこやかに言われても、頷くわけにはいかないのだ。
絶対絶対、駄目なのだ。
座ったら最後、目の前で配られるお菓子に釣られてしまうのは自明の理。
だめったら、だめなのだ。
「いえ、あの、もうすぐ来ると思うので」
我慢、我慢しようわたし、
「じゃあその方来たらぜひご利用を!」
「え、あ、はい、相談し」
「――僕は嫌だ」
よく知っている声が、不機嫌に響いた。