無名
「ど、どうしたのちいちゃん!」
「ううん。ブレザー似合ってる!可愛い!」
私より身長の低い優ちゃんの頭を撫でると、首をブンブンと横に振る。
「ちいちゃんに言われたくない!すごく可愛いよ!」
にっこり笑いながら褒め返されてドキッとしてしまった。
周りの人達の視線は、わいわい騒いでる私達に集中狙い。
冷めた目で見られてもいいもん。
私達はこれから新鮮な生活を贈るんだから。楽しみがいっぱい待ってる。
考えただけでドキドキワクワクして、制服のリボンをギュッと握り締めた。
しばらくしてバスが到着し、一同はぞろぞろとバスに乗り込み目的地まで運んでくれた。