名前を教えてあげる。


「これからも、ずっとずっと俺のそばにいてくれよ……」


そういって、美緒の首筋にキスの雨を降らし始めた。


「うん…いるよ…」



順の唾液は、甘い蜂蜜だ…と美緒は考える。

順の眼差しは、スイートチョコレート。

そして、順自身はとろけるヌガー。


浜辺で食べた時は、甘すぎて決して好きになれない味と思っていたけれど。


滑らかで逞しい順の背中を撫でながら、それなしではもう、自分は生きていけない……と美緒は強く思った。
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