名前を教えてあげる。
3日前に帰国したばかりの順は、餞別を貰った親戚への挨拶回りに忙しく、なかなか時間が作れなかった。
あっ……と美緒は声をあげた。
ビキニのアンダーに順の指がかかるのを感じた。
順の顔を見上げると、順が悪戯っぽく笑っている。
美緒が抵抗しないでいると、海水が濁って見えないのをいいことに、手が中に侵入してきた。
イヤ、と反射的に美緒は身を捩ったけれど、それは一瞬だった。
「きゃっ…」
打ち寄せてくる波によろけてしまい、順にしがみつく。
順はここぞとばかりに自分の膝を割り込ませ、美緒に脚を開かせた。
「…あっ!」
「美緒。そのまま」
揺らぐ美緒の身体をがっちりと捉え、さらに大胆になる。美緒のその部分は順の指をたやすく受け入れ、されるがままに身を任せる。
「ん…」
大きな喘ぎ声が漏れそうになってしまうのを、順の裸の胸に唇を押し付けて最小限に防いだ。
数分そうされて、美緒が達しそうになっているところに浮き輪を付けた幼子を連れた男が近付いてきた。
順は、慌てて、手を引き抜く。
美緒も順の身体に手を回した手を緩めた。
「続きは、また明日ね」
美緒に耳打ちした。