名前を教えてあげる。
ソファの座面にバスタオルを敷き、日焼けした生まれたままの姿で順と並んでカルボナーラを食べた。
パスタがするり、と美緒の使うフォークからほどけて、ホワイトソースが乳房を汚した。
まるで、さっき美緒の腹の上に放出された順の雫のように。
それでも、拭きもせず、食べ続けた。
もう身体は充分に汚れていた。
汗と、順の唾液と体液で。
感覚が麻痺していた。
「いいよ、そんなの。食べたら一緒に風呂に入ろう」と順が言ったせいもある。
空調の効いた部屋は、何も身につけていない身体に心地良かった。
風呂の蛇口からは細い湯しか出ず、大きな湯船に浸れるくらい溜まるのには、相当時間がかかりそうだった。
その間、テレビを見るかと順がスイッチを入れるとまたアダルト・ビデオが始まった。
「テレビ点けると、そういうのが始まるシステムなんだね」
苦笑混じりに順が言った。
けれど、もうチャンネルを変えようとはしなかった。
昼間とは違うショートカットの女が男の上にまたがり、腰を振っていた。
「すげえ…」
順がごくり、と生唾を飲む。