名前を教えてあげる。
「あ、そう。レイプなら犯罪だから。17歳でしょ?避妊っていう言葉知ってる?相手の男性は、予防してくれなかったの?」
「…1度だけしませんでした」
「それでも、出来る時は出来るからね。じゃ、診察するから」
医師は、美緒を追い立てるように隣の部屋へと促した。
「え……」
ドアを開け、それを目にした美緒は衝撃を受けた。
足置き場が左右に開き、大きく脚を広げなければならない内診台。
医者とはいえ、見知らぬ男性に下着を脱いでその部分だけをさらさなければならないのだ。
あまりにも恥ずかしくて、屈辱的だった。
ーー順にしか、見せたくないよ…
そう思った途端、また涙が出てきた。
内診台に寝ると、薄いピンク色のカーテンの向こうに人影が立った。
「楽にしててね」
先ほどの医師の声がして、股間の中心にひやっとした金属のような感触が突き付けられる。
何をするんだろう、と思った途端、ぐぐっと強い力で押し広げられ、美緒は
「ううっ」と呻いて身体を仰け反らせた。