恋よりもっと―うちの狂犬、もとい騎士さま―
――彼との身体の相性はいいと思う。
YES 28%
NO 23%
どちらともいえない 49%
どう考えてもお昼に流していいアンケート結果じゃないだろうとため息をつきながら、テレビから目を逸らした。
しかも社員が集まる食堂に流していいアンケート結果では絶対にない。
救いはまだ、人数が多いって事だ。
これが支店規模で、食堂にいるのが2,3人とかだったらもう雰囲気に耐えきれずお弁当を閉まってしまうと思う。
お昼の時間帯には30人以上が集まる食堂で、本店に配属された事を心から感謝していた時、隣でお弁当を食べていた広兼さんがにまにまと笑いながら聞いてきた。
「姫川はばっちりそうだよねぇ」
何がですかと誤魔化そうとも思ったけれど、同じテレビ画面を見ていた以上、とぼけると質問がエスカレートしそうだから曖昧に笑っておく。
「そうよねぇ。だって星崎さんモテるだけあって経験多そうだしうまいよね、そりゃ」
「え、由宇って他の子とそういう経験あるのかな……」
私だけかと思ってましたと驚いて言うと、その発言に驚かれる。
「いや、今は姫川だけだろうけど……でもその前とかはあるんじゃないの?
え、姫川としたのがお互い初めてだったの?!」
「多分……。前そんな話題になった時、私しか経験ないみたいな事言ってた気がしますけど……。
そんなに驚く事ですか?」