To important friends
「あら月人くんじゃないの!」なんて母の声が聞こえる。
どうやらあいつは家までついてきたようで。間違いなく不審者と言う部類の一人だと思う。しかもかなりたちの悪いやつ。

しかもなんで母があいつのこと知ってんのなんて問いただしてやりたくなる。

しかし眠気に負ける自分が恨めしく思う。できることならまだ当分布団から出たくないとすら思う。そんな思考の中に

「美月ちゃん起きて?起きてってば起きてくれないなら僕、美月ちゃんにキスしちゃうから」なんて物騒な言葉が聞こえてくる。まだ眠いふわふわした思考の中で、視界に入るヘラヘラ笑う無駄に整った顔は心臓に悪いと思う。
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