俺様の言う通りにはならない

 ご主人に物扱い


 召し使いのことは「これ」


 なんなのさ




「…うちあんたの所有物でも無いしそもそも
 物じゃない」


 小さい声だからきっと誰にも聞かれてないだ ろう

 

 うちはその一言で訳がよく解んないような
 怒りや苛つきが

 流れ星のようによぎった


 その瞬間うちは優志を押しとばしていた


「彩香?!」

 近くで見ていたゆりねの声がした時には
 うちは教室を走って出て行ってた



 何であいつのせいでうちがこんな

 
 …こんな…


 
 人気が少ない方に足が走る

 前、委員長が告白していた中庭に着いた




 ここが一番人がいない



 …それに

 
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