君は私の希望の光
私は思い出した、ハンカチを返さなきゃと思った、ボーとしていると

「今日はここまで」

終わりの合図が出る
席を立って、先輩たちの教室に行く

「あの澤井先輩はいますか?」

「時哉か?今日は見てないな」

「そうですか?」

でも、結局先輩は見つからないままに帰る時間が来た
みんなは教室を出て行くでも、私は教室から動こうとはしなかった
私は先輩を待っているのだ

一時間が経過した
もう諦めよう、明日でも、返せるしとカバンを持つと

ガラガラとドアが開いた

「え!」

「何の用だよハァーハァー」

とそこにいたのは息切れをした先輩

「ハンカチを返しにって、そんなに息切れしてどうしたですか?」

「今日学校サボるつもりが、友達から女の子が探してるって連絡があって、多分美乃ちゃんだと思ったから、みんながいなくなる、時間を待って、走って来たハァー」

「そ…そんな大した事じゃ無かったですよ」

と笑う

「あ!はじめて笑った美乃ちゃん」

「あ!え!」

私は言葉が出て来ないし、恥ずかしかった
手で顔を隠す

「笑うんだ~もう一度見せてよ」

「嫌です。見せ物ではないです。」

笑うなんて、私そんなに楽しかった訳でもないのに

「少し驚いたよ」

「うるさい!笑えなくて、悪い?!」

私は怒鳴った
こんなこと言いたいわけじゃない

「どうしたの?」

「そうだよ、私は笑った事なんてないし、楽しいとか幸せになった事なんてないよ。」

ちがうよ私はチガウよ、待って

その時、甘い香りと温もりが私を包んだ
先輩は私を強く抱きしめた

「あっ?!」

「ごめん、無神経だった、笑えないなんて、悲しいよ、でも嬉しかったよ俺は美乃ちゃんの笑顔が見れて」

まただ、空気の色が変わり、目から涙が出る

「ご…ごめんなさい。違うの私笑った事ないからどうな反応したらいいか、分からなくて、すいません、ごめんなさい」

やっぱり不思議な人だ、先輩はすごく温かくて、優しさの甘い香り
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