白い監獄
爽やかな笑顔を向けてくれます。

「実は朝に探したんです。夜は怖いので…バス会社や交番にもかけて、やるだけやったので…でもご迷惑かけてしまったみたいで」

「困ったときにはお互い様だよ。じゃあ送るよ、車で」

「く、車!?」

「うん、いつもは車なんだ…昨日は中止になったけど飲み会だったから…」

あ、運転出来ませんものね…

って村井!やっぱりこの人私のストーカーな訳無い!!

歩きでしかつけられた事ないもん

…それに超カッコイイ…

近くに停めてあった白い大きな車に案内され、助手席のドアを開けてくれました。

室内は綺麗にされていて、しつこくないいい匂いがします。

ど、どうしよう…もしかしてこのままどこかに連れ去られて…


私のイケナイ妄想は見事に数分で終わり、きちんとアパートの前で降ろされました。

「ありがとうございました。ご迷惑もかけてしまって…」

「いいよ、気にしないで!それより名前を教えて。聞いてなかったから」

「あ、朝日雫です…南條高校二年…」
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