白い監獄
若めの刑事さんと、おじさんが二人で来て、若い人が家の見回りを始めました

「いつぐらいから?」

おじさんの刑事さんがメモを取り出して質問を始めます

「夏くらいから誰かに付け回られる様になって、一ヶ月くらい前に鍵を紛失してしまい、それからです…」

おじさんは、ふんふんと頷きながらメモを取ります


若い方が1階を見回り、次に2階に上りました

「それで、どんな被害が?」

「…まだ、何も…」

おじさんの手が止まりました

「物音とか、足跡とか…物が動いていたりとか…」

「…何かされたりとかは、まだないの?」

「…はい…」

「大森さーん、誰もいませーん!」

「よく見たのか?」

「はい!ふすまも天井裏も見ました!」

「…ふーん…、先ず鍵を替えて、様子を見ようか…
何も無いんじゃなあ…」

「すみません…」

「あと、毎晩9時くらいにこの辺見回りするから、何かあったら教えてください」

おじさんが面倒臭そうに答えます

若い人が降りてきて、私に「大丈夫でしたよ」とにっこり笑ってくれました

「すみませんでした…」
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