白い監獄


翌日


待ちに待った金曜日

授業もスムーズに終わり、二人がロッカーから荷物を出して一緒に帰ります

バスの中も帰りの歩く道もおしゃべりばかりしていたので、家まであっという間です。

「雫ってこんな所に住んでたの!?遠いじゃん!」

「そうだよ〜、頑張ってるんだから」

「お前すげーな」

玄関を開けて居間に案内し、ストーブとこたつに電気を入れます

部屋が温まるまでホットコーヒーを飲んで、また盛り上がります



すると…また始まりました…

ミシ…ミシ…

2階から誰か人が歩くような音…

「幽霊?」

「わかんないの…警察には誰もいないって言われて」

「鍵無くしてからなんでしょ?こういうの…」

「…うん…」

「…俺、見てくるか?」

「止めてよ、危ないよ!」

「いつまでもビビってられねーだろ!」

村井は息を殺しながら傘を取り、ゆっくり2階に上がり始めます。

私とマリッペは手を握り合いながら、階段の下から村井を見守りました


…その時!!!
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