白い監獄
キィキィ

何か音がしました…

何だろう?普段聞こえない音…

私と竜井さんが不思議に思いながら辺りを見回し、音の発生場所を探していたら、キィキィという音はやがてガチャガチャという強い音に変わり、二人で何の音かわかってふすまを見つめました!

その音は………




玄関の扉の音!!!



誰かが無理矢理ドアを開けようとしている!



竜井さんは、私のために鍵をかけてくれていたんだ!

それを、鍵を変えたのを知らない犯人が開けようとしてるんだ!

「ヤロウ…誰だ!?」

竜井さんが勢いよく居間を飛び出しましたが、玄関前で一度足を止めました

その後ブーツを引っ掛けて玄関を飛び出していきます

私も慌てて付いていきますが、玄関で足が釘付けになりました

ポストからたくさんのメモ紙が入っていて、玄関に散らばっていたのです

『彼女に近づくな』『彼女に関わるな』『彼女に触れるな』『その男は危険!』『その男は変態』

なにこれ…

全身が冷たくなっていきました



「雫ちゃん…」

戻って来た竜井さんを見て、更に私は青くなりました

「竜井さん…その血…」
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