白い監獄
私は朝から早起きして、バス停からアパートまでの道を探しました。

しかし雪が深く積もっているため、捜索には困難を要し結局見つかりませんでした……







「あ〜ショック!どうしよう…」

机におでこを付けて私は考え込みました。

「最後に見たのはいつ?」

友達の毬絵

「バスを降りる前に、定期を出した時にあった…」

「かばんは?」

「見た」

「バス停は?」

「探した〜」

「バス会社と警察は?」

「まだ!!」

パッと顔を上げる

「誰か届けてくれてるかも!」

「ありがとう〜マリッペ!」

私は慌てて携帯から、バス会社と交番の番号を調べて電話をかけます。

その間毬絵は、私のかばんをひっくり返して中の捜索を開始しました。



「今の所は届いてないって…」

「やっぱり雪の中か…今朝はかなり積もったもんね〜」

「ヤッベー!セーフセーフ!バス2本早めたのに超ギリギリ!」

勢いよく飛び込んで来たのは村井。仲がいい男友達。
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