白い監獄
「毬絵!何よチンチクリンって!」

「それもそうだな、やっぱり変態オタッキーか、サラリーマンだな!」

村井が笑う

何よ、人事だと思って!

ホントに怖いのに…




「今日の課外、古文、物理だって。出る?」

「うん!」

村井と二人で荷物を持ちながら課外の教室に向かいます。

うちの学校は進学校で、授業の後は先生の好意で課外授業を受けれます。

課外は自主参加ですが、早く行かないと前の席が取れません。

私達は場所が場所なだけに、あまり塾に通える人がいないのでこの課外授業は大人気なのです。

おかげさまでうちの学校は、国立文化大合格者数トップ校なんですけどね!

私はわざわざ一人暮らしをしてまでこの高校に通ってます。家賃の関係であんなに遠くに住んでるけど…

村井と私は文化大志望で、毬絵は県立大志望です。
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