先生、スキでいてもいいですか?

「私…先生のこと…? 」

「 おしっ!じゃあ、プリント集めるな! 後ろから集めてこい」


先生の声が遠い。
距離は変わってないのに。


ねぇ、先生?




先生の声を聞くだけで安心して。

先生と目が合うと緊張して。

先生の悪口を言ってる輩を見つけると、悔しくなる。

けど、心のどこかで安心する自分がいる。

先生の優しさに気づくと、嬉しくなる。

先生に触れたい。
でも、”これから”を考えるとできない。






頭のいい柴倉先生なら分かりますか?

この気持ちは一体何なんですか?





尊敬?


憧れ?




それとも、恋?









ううん…。違う。そんな簡単に表せる感情じゃない。


もっと、複雑な感情。


いい表わせないけど、でも先生のこと好きです。


どういう好き?って聞かれても

わかんない。

でも、先生のこと、気になってしょうがない。



この日は、ずっと上の空。


< 61 / 92 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop