先生、スキでいてもいいですか?




休憩は10分間。







…もう泣き止まなきゃ。






泣いてる私がトイレから出たら、きっとみんな、心配する。









涙を出し切り、ハンカチで顔を拭いた。






鏡で自分の顔を確認する。




…涙、付いてないよね?





よし、大丈夫!



自分の顔をパチンと叩く。





そして─。






私はトイレの重い扉を力いっぱい開けた。






バタン…







扉を開けた音に反応するのは

私の、好きな人。






彼の足がゆっくりと止まる。






止まったはずの涙が再び溢れ出した。






「せんせ…っ…。 」



















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