先生、スキでいてもいいですか?
「 じゃ。 」


そういって、先生の声は遠ざかる。



あ、待ってせんせ…



先生はいつのまにかいなくなった。



クーラーの涼しい風…
ここは…職員室だ。


ずっと思ってたんだけど、なんで職員室だけクーラー!?


税金がクーラーに使われているって噂はホント!?


こっちは暑いの我慢してんのにぃ…




「 あれ、伊夏さんどうしたの? 」


この声は…!


「 あ、保健室の先生…(名前忘れたわ)! 」


いいところにいたー!
ラッキー☆


「顔面ボールしちゃったからー
氷ください!目もうまくみえない… 」


「あらまぁ、よくここまで歩いてこれたわねぇ…。 」



「 それは柴く…」


自分で言って気づいたけど、

私、先生にお礼言うてない…



「 柴倉先生…ありがと」



「…ん? 伊夏さん何か言った?」



「いえ、何も言ってませんよ!! 」



顔面ボールをしたのに薄い笑みを浮かべた私を、保健室の先生はどう思ったのか…は定かじゃないです。






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