嘘つきな2人
「へぇ~。見た目で、サバ読んでるね」


見た目だけなら、私たちと同じか、下に見える。

そう見えるのは、橘のチャラさのせいかもしれないが・・・


「見た目が若いって、言いなさいよ」

「チャラい」

「あんたね~」


私の言葉に、麻貴はイラッ。とする。


「でも、麻貴が泣かされてないなら良いんじゃない?」

「一緒に過ごす夜は、毎晩鳴かされてます」


相当ご無沙汰な私に、麻貴はそんなことを言う。

嫌味ですか?


「それ、言葉違いだから」


そんな麻貴に冷めたような視線を送り、至って冷静に言う。


「冗談よ~。唯加ちゃんが鳴かれたのは、いつの話?」


麻貴の奴。100%喧嘩売ってる。

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