嘘つきな2人
秘書課の人間に挨拶し、一言二言会話した後、あたしはダンボールを手に第1部署へと歩みを進める。


やっと、秘書課とバイバイ出来た~。


てか、なんであたしは、秘書課になったんだろう。


もっと他の部署に、行きたかったんだけど。


なんて、今更なことを思う。


第1部署の前に着き、ドアを開けようと必死に手を伸ばすが、ダンボールのせいで中々届かない。


「開けますよ」


ふいに、後ろから声を掛けられる。


こんな人、うちの会社に居たっけ?


「あ、すいません」


一応助けてもらったので、お礼を口にする。


そして彼は、親切にドアも開けてくれた。


それに、ありがとうございます。と一言お礼を口にし、先に部屋の中へと足を踏み入れた。

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