press come dark behind
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高等部から正門までの長い道のりを、私は歩いていた。
「くっそー!!」
体育をやっていた、制服からして多分中等部の生徒が、驚いて私を見る。
私は気にせず、再び叫ぶ。
「何で教えてくれねぇんだよぉ!!」
素が出ているけど、そんなの気にしない。
それほど私はイライラしていた。
「お嬢、そんなに叫んでいたら近所迷惑だ」
「うるせぇんだよ!・・・って、え?」
私今、誰と話してた?
急いで辺りを見渡す。
正門からこちらへ、歩いてくる人影。
多分、男。
歳もだいぶ上。
一体、誰だろう?
「お嬢、高等部の校舎はどこだい?」
このおじさんだ。
私をお嬢と呼ぶのは。