*蝶蘭*
瑠花「あとはお前だけだ」
挑発して人差し指をくいっと相手にした
「おらぁあああ!!」
大きな声を上げながらまるで牛のように突進してくる
相手の腕をつかみそのまま体を持ち上げ地面にたたきつける
「ぐはっっ」
地面に倒れ込んだ男は上から見下ろす私を睨みつけ静かに目を閉じた
木にもたれ掛かりながら座り込んでいる男の元へ向かう
瑠花「大丈夫か?」
いきなり現れ男3人を倒した私に少々ビクつきながらも精一杯の笑顔を私に向けた
「だ、大丈夫です!!ありがとうござ
います!!」
大きな声をあげ傷に響いたのかイテテ…っと声を漏らす
歩けないこともないな
顔の傷はしばらくかかりそうだが…骨折はないみたいだ。
よかった。
男の子は私の顔をじっと見つめ何か言いたげな表情をしていた
瑠花「じゃあな」
男の子の側を立ち去ろうとしたとき不意に腕を掴まれた
「あ、あの!!…あなたの名前、教えてください!」
しばらくの沈黙の後私は静かに口を開いた
瑠花「 美蝶 」
男の子の目が見開かれ口が少し空いている
ふっ、マヌケずら
他になにか言われる前に私はその場を離れた