シオン【完結】


あれから、すっかり遼佑とも疎遠になってしまった。
遼佑は県外の高校を受験して、卒業してから会う事すらなくなっていたんだ。



高校に入学した私。
バイトや、友達と遊んだりして過ごしていた。

祥君以外の男の人って考えられなかったし。


夏が過ぎて、秋に変わりそうな季節になってまた祥君を思い出す。
命日が近付くと、更に。


四十九日は出る事が出来なかった。
どうしても。

死んだって頭ではわかってるのに、心が否定してて。


受け入れる事が出来なかった。


三回忌か…。


私は真っ青な空を見上げながら、ぽつりと思う。


行かない人もきっとたくさんいるだろう。
だけど、私は元カノだ。

行かなければ。

そう、思うけど。


全身で拒否している。

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