シオン【完結】
私は1Pずつ、捲って行く。
【○月×日
今日、祥君に告白された。
嬉しくて嬉しくて、夢みたいだって思った。
何度も確認しちゃった!
でも、ほんとだって何度もいってくれた。
今日から私と祥君はカレカノ。】
本当に、嬉しかった。
まさか、祥君も私と同じ気持ちだったんだって思って。
【○月×日
初めてすごす夏休み。
海に行って、お祭り行って、花火大会でしょ。
他にもたくさん出かけたい場所がある。
祥君も色々回ろうなって笑ってくれた。
楽しみだあ!!】
指でページをなぞりながら、私は涙を浮かべる。
今でも。
どれだけ月日が経っても。
その時の情景が色鮮やかに思い出される。
花火大会に二人で行って、私は浴衣を着て。
可愛いねって照れ臭そうに褒めてくれた祥君。