シオン【完結】


今年は映画を見て、ディナービュッフェ。
肉って嬉しそうに言った遼佑に、ふふって自然と頬が緩む。


バイトをこなしながら、遼佑の事を合間に思い出しては笑顔になっていた。


ダブルバースデー当日。
翌日は私の誕生日。

泊まりになると思う。


…記憶を思い出す、覚悟を決めないと。


勝手に思い出されるんだろうし、どんな風に浮かぶのかは想像もつかないけど。




戻って、遼佑を助けないと。

そう、思うぐらいもしかしたら私は幸せな人生ではなかったのかもしれない。


祥君とはうまくいかなくなったっていってたしね。
遼佑も、自分が理由でうまくいかなくなったなんて知りたくないだろうな。



いつもより念入りに時間をかけて準備をした私は待ち合わせ場所に向かった。

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