シオン【完結】
一気に暗くなる室内。
ふっと、隣に眠る遼佑の顔に視線を落とす。
…あんだけ眩しかったのに、起きないってどんだけ。
遼佑のほっぺを指でつつくと、うんと微かに唸る。
それを見て微笑む。
そして、涙が頬を伝った。
離れたくなんてない。
遼佑とこのままずっと一緒にいたいよ。
大好き、遼佑。
大好き、好き、好き。大好き。
……大好き。
穏やかに眠る遼佑の顔を、今日はずっと見ていようと思った。
眠る時間が勿体なくって。
私は飽きる事なく、その顔を見つめた。
外が明るくなって来て、陽射しが差し込むと遼佑の顔が歪む。
薄らと目を開けると、私は遼佑の腕の中に潜り込んだ。
それから、眠い目を擦ってる遼佑に「おはよ」って笑いかけた。